クラウドファンディングの種類5つを詳しく紹介!それぞれのメリット・デメリット・おすすめな人
2024年10月01日
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とはいえ、クラウドファンディングの種類ごとの特徴や特性を理解していないと、判断するのは難しいですよね。今回は、クラウドファンディングの種類5つを詳しく紹介します。それぞれのメリット・デメリット・おすすめな人についても解説するので、ご参考にしてみてください。
クラウドファンディングの種類5つ
クラウドファンディングは大きく分けて、以下の5つの種類があります。
- 購入型…支援者が商品やサービスを購入するような形でリターンとして受け取る
- 寄付型…支援者は基本的にリターンを受け取らず寄付という形で支援する
- 融資型…支援者は貸主として金銭を融資し利息収入などを得る
- 株式投資型…支援者は株式を購入し保有する形で支援する
- 不動産投資型…支援者は不動産事業に投資する形で支援し分配金などを得る
クラウドファンディングの種類の中でも多いのが、購入型と寄付型です。
購入型は支援者が商品やサービスを購入するような感覚で支援できるため、支援者にとってのメリットが大きく、プロジェクトの立ち上げ人にとっても資金調達しやすいのが特徴です。
寄付型はシンプルな構造で、社会貢献プロジェクトなどに向いています。立ち上げ人はリターンを用意する必要がなく、集めた資金の活用にスムーズに取り組めます。
融資型、株式投資型、不動産投資型は、支援者が融資や投資という形で立ち上げ人や企業を応援し、利息や分配金での利益を得るクラウドファンディングです。
一般的にはあまりメジャーではありませんが、少額から融資や投資ができると人気のクラウドファンディングでもあります。
購入型のクラウドファンディングのメリット・デメリット
購入型のクラウドファンディングのメリットは、資金調達しやすいことです。支援者は気になる商品やサービスをお得に購入できるため、支援のハードルが低くなるからです。
立ち上げ人にとっても、商品やサービスという実態をリターンにできるため、不安を抱きにくく宣伝もしやすいといえるでしょう。新商品やサービスの開発・販売であれば、一般発売前に市場調査できるメリットもあります。
購入型のクラウドファンディングのデメリットは、商品やサービスの魅力がないとプロジェクトを成功させるのが難しい点です。
資金を調達できなかった場合、開発や販売のためにかけたコストを回収できなくなるリスクもあります。購入型のクラウドファンディングに挑戦する場合は、商品やサービス自体の質や付加価値を高めることが、大前提として大切になります。
購入型のクラウドファンディングを立ち上げるのがおすすめな人
- 新商品やサービスを開発販売したい
- 商品、サービス、ブランドの魅力を知ってほしい
- 自分や地域の魅力をPRしたりファンを獲得したりしたい
寄付型のクラウドファンディングのメリット・デメリット
寄付型のクラウドファンディングのメリットは、社会貢献活動などができることです。自分ひとりの力では実現できないような社会貢献、教育支援、芸術文化の振興などができます。
立ち上げ人や企業はリターンを用意する必要がないため、手間やコストを削減できるのもメリットです。寄付型で支援者は物理的なリターンを得ることはできませんが、賛同する活動に貢献できたという達成感や充実感を得ることができます。国や自治体への支援の場合は、支援額が税金控除の対象となるケースもあります。
寄付型のクラウドファンディングのデメリットは、支援者に物理的なリターンがないため、購入型に比べると資金調達がしにくいケースがあることです。
ただ、社会貢献プロジェクトは人気が高く、注目が集まりやすいクラウドファンディングでもあります。
プラットフォームによっては認定NPO法人など、特定の法人格を持つ団体のみしか、寄付型のプロジェクトを立ち上げられない可能性があることです。
例として、日本の最大手クラウドファンディングプラットフォームであるCAMPFIREでは、寄付型のプロジェクトを起案できるのは、特定の法人格を持つ団体のみとなっています。対象となるのは、認定NPO法人、社会福祉法人、公益社団/財団法人などで、企業や個人は寄付型のプロジェクトを立ち上げることはできません。
同じく日本の大手クラウドファンディングプラットフォームであるMakuakeやReadyforの規約では、寄付型のプロジェクトの立ち上げ対象者に関する規制は見受けられませんでした。ただし、MakuakeやReadyforであっても、寄付型のプロジェクトの立ち上げに関して、何らかのルールが定められている可能性はあります。
寄付型のプロジェクトの立ち上げを検討するときは、利用するプラットフォームの規約を必ず事前に確認するようにしましょう。
寄付型のクラウドファンディングを立ち上げるのがおすすめな人
- 社会貢献したい
- 災害被害などの支援をしてほしい
- 芸術活動や研究活動をサポートしてほしい
融資型のクラウドファンディングのメリット・デメリット
融資型のクラウドファンディングのメリットは、銀行などの融資を受けるのが難しい個人や法人でも、資金を調達できることです。
多くの個人投資家から資金調達ができる可能性があり、目標金額以上の融資を受けられるかもしれません。リターンは商品やサービスではなく利息や分配金となるため、返礼品の準備や配送などの手間がないこともメリットです。
融資型のクラウドファンディングのデメリットは、銀行融資などよりも金利が高くなる可能性があることです。
支援者への情報開示の義務もあり、事業計画を詳細に開示したり、事業の進捗状況を定期的に報告したりする必要があります。
融資型のクラウドファンディングを立ち上げるのがおすすめな人
- 起業したい
- 銀行からの融資が難しい
- 高金利でも資金調達が必要
株式投資型のクラウドファンディングのメリット・デメリット
株式投資型のクラウドファンディングのメリットは、個人投資家に気軽に株式を購入してもらいやすいことです。支援者は、将来的に大きなキャピタルゲインを目指せます。
支援者にとっては、将来性のあるベンチャー企業などに株式投資することで、企業の成長を見守られる楽しみもあるでしょう。
株式投資型のクラウドファンディングのデメリットは、株主となる個人投資家に対して、大きな責任を伴うことです。
情報開示の義務なども発生します。
支援者は株式投資する資金を回収できるとは限らないため、判断が慎重になることもあります。
株式投資型のクラウドファンディングを立ち上げるのがおすすめな人
- 高成長が見込める事業を展開している
- 法人として将来性のある新事業を立ち上げたい
- 企業理念や事業に賛同してくれる個人投資家から資金を募りたい
不動産投資型のクラウドファンディングのメリット・デメリット
不動産投資型のクラウドファンディングのメリットは、複数人の支援者から少額ずつ資金を集めることで、結果的に大規模な不動産プロジェクトを実現できる可能性があることです。
クラウドファンディングのプラットフォームを利用して支援を募るため、不動産に興味を持っていない層からの支援を受けやすいメリットもあります。
支援者は少額から投資ができるため、不動産投資の参入障壁が低くなることもメリットです。不動産投資型のクラウドファンディングのデメリットは、不動産事業のリスクに備えないといけないことです。
空室、金利変動、不動産価格下落など、さまざまなリスクを考慮し、支援者に共有する必要があります。
不動産投資型のクラウドファンディングを立ち上げるのがおすすめな人
- 不動産事業を展開している
- 不動産事業で地域活性化に貢献したい
- 新たな層の個人投資家にアプローチしたい
クラウドファンディングの種類で迷ったときの対処法
クラウドファンディングの種類で迷ったときは、改めて目的を明確化することが大切です。
新商品を開発したいのか、イベントを開催したいのか、社会貢献がしたいのか、達成したいことを絞りリターンまで明確にすることで、適切な種類が判断できるようになります。
資金調達の期間や目標金額の大きさも、クラウドファンディングの種類を選ぶうえで大切な指標です。たとえば、短期間でまとまった資金を調達したいのであれば購入型、長期的な支援を募りたいのであれば寄付型や投資型が適しています。
クラウドファンディングの種類で迷ったときは、手数料の安さや実行のハードルだけで選ぶのではなく、プロジェクトの目的に合わせて適切なものを判断することが重要です。
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