クラウドファンディング物販とは?メリット・デメリットを解説
2025年01月11日
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今回は、クラウドファンディング物販について解説します。クラウドファンディング物販のメリット・デメリットや成功事例も紹介するので、ご参考にしてみてください。
クラウドファンディング物販とは
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クラウドファンディング物販では、インターネット上で商品やサービスの情報を公開し、購入したいという人から資金の支援を募ります。プロジェクトが成功すれば、支援金額に応じて商品やサービスが支援者の手元に届けられます。
支援者は革新的な新しい商品やサービスをいち早く入手でき、起案者からは感謝をされるため、大きな達成感と満足感を得られるでしょう。起案者にとっても、銀行からの融資などを受けることなく、応援してくれる人たちから支援を募るため、革新的な商品やサービスを思い切って展開しやすくなります。
「クラウドファンディング物販」と「EC販売」の違い
クラウドファンディング物販とEC販売の違いは、既に商品が存在しているかどうかにあります。クラウドファンディング物販では、商品やサービスを開発製造するための資金を支援者から募ります。プロジェクトが失敗すれば資金調達はできないため、商品やサービスを販売することはできません。
EC販売では、既に開発製造された商品やサービスを消費者に販売します。在庫には限りがあるため、販売は原則として先着順となり、希望者すべてに商品が行き届くとは限りません。
クラウドファンディング物販では、受注生産のような形式で商品やサービスの販売をおこなうことになるため、プロジェクトが成功すれば支援者全員に販売品が提供されます。
クラウドファンディングで商品やサービスを開発・製造・販売し、プロジェクト終了後にEC販売へ移行し、継続的に販促活動をおこなっていくケースもあります。
クラウドファンディング物販のメリット
クラウドファンディング物販のメリットは、在庫を抱えなくていいことです。商品のテストマーケティングができる、個人や企業や商品の認知度を向上できる、顧客と直接コミュニケーションが取れるなどもメリットといえます。クラウドファンディング物販のメリットを詳しく解説します。
在庫を抱えなくていい
クラウドファンディング物販では、プロジェクトが成功して初めて商品の開発・製造・販売が始まります。受注生産に近い形式になるため、在庫を抱えなくていいのは大きなメリットです。プロジェクトが失敗すると支援金は、それぞれの支援者に返金されます。
※All-In方式の場合は返金されずに集まった資金額の範囲でプロジェクトが実行されます。商品の開発・製造・販売はできませんが、不良在庫を抱えることはないため、損失を最小限に抑えられます。
商品のテストマーケティングができる
クラウドファンディング物販では、世の中に出回っていない新たな商品やサービスのテストマーケティングができます。支援者の年齢層や性別、一人ひとりの支援金額の平均、商品やサービスへの反応などを直接得ることができるため、今後の事業の参考にできることがメリットです。
万が一、プロジェクトが失敗しても改善点が明るみになるため、今後に活かすことができます。初めて物販に挑戦する人にも、クラウドファンディング物販はおすすめです。
個人や企業や商品の認知度を向上できる
クラウドファンディングのプロジェクトは、 インターネット上の多くの人の目に留まります。SNSでの拡散などもあるため、個人や企業や商品の認知度を向上できるのがメリットです。
実際、無名の事業者がクラウドファンディングを立ち上げたことで、話題になったりメディアに取り上げられたりするケースも少なくありません。目標金額の達成度にかかわらず、新たな販路拡大につながったり、認知度が向上した結果、思わぬ恩恵を受けられたりする効果が期待できます。
顧客と直接コミュニケーションが取れる
クラウドファンディングでは、顧客(支援者)と購入時のメッセージや応援コメント、SNSなどを通じて直接コミュニケーションを取れます。支援を検討している方からの問い合わせなどもあるため、貴重な意見として活動に取り入れていくことができるでしょう。顧客と直接コミュニケーションを積極的に取ることで、ファンの獲得につながり、企業やブランドのイメージ向上も図れます。
クラウドファンディング物販のデメリット
クラウドファンディング物販のデメリットは、All-or-Nothing方式の場合、目標金額に達しなければ、資金調達は失敗し製品化できないことです。どんなに多くの支援者が集まっていても、目標金額を達成していなければ、資金は全て返金されます。
既に商品開発に向けて動き出していた場合は、かかった経費が損失となるリスクがあるのです。ただし、 クラウドファンディング物販に挑戦する場合、基本的には受注生産のような形式となるため、プロジェクト成立前に経費をかけることはあまりないといえます。
開発製造販売したい商品があるけれど、初期費用がないから支援を募る、というのがクラウドファンディング物販の目的です。万が一、プロジェクトが失敗しても、 認知度が向上したりファンを獲得できたりした事実は変わりません。
改善点を生かして、再びクラウドファンディングに挑戦することもできます。プラットフォームの利用手数料なども、プロジェクトが成功しない限り、基本的に発生しません。クラウドファンディング物販に挑戦するリスクは少ないといえます。
クラウドファンディング物販の成功事例
クラウドファンディング物販を検討するのであれば、成功事例を参考にするのがおすすめです。なるべく同じジャンルの成功事例を探して、目標金額やリターンの内容、支援者の数などを分析してみましょう。クラウドファンディング物販の成功事例を紹介します。
「腰痛と戦うあなたを守りたい」逆境を乗り越える究極の腰痛ギア商品化プロジェクト
整体院を経営している男性が、腰痛で悩む人を救うために立ち上げた物販プロジェクトです。究極の腰痛ケアグッズを開発し、クラウドファンディングを通じての販売を目指しました。
リターンには、商品の他にオリジナルグッズや整体の施術チケットなどを用意。プロジェクトは成功し、約220万円の資金調達を達成しました。
プロジェクト名に「腰痛と戦うあなたを守りたい」とあるように、ストレートでターゲット層が明確なキャッチコピーやプロジェクト内容がわかりやすく、すばらしいと思います。 整体師が起案者となっていることも、支援者の信頼を獲得できた要因ではないでしょうか。プロジェクトページに紹介動画などがあると、より良いかなと思いました。
https://camp-fire.jp/projects/294924/view?list=search_result_projects_most_funded_page2
皆が大好き「うずら卵」が大ピンチ。新商品を開発し「うずら卵」を守りたい!!
愛知県の食品メーカーが、誤嚥事故により需要が減ってしまったうずら卵を守るために立ち上げたプロジェクトです。うずら卵が主役の新商品を開発し、全国の人が安心・安全にうずら卵を美味しく食べられるようになることを目指しました。リターンには、商品の他に同社の人気食材などを用意。プロジェクトは成功し、約70万円の資金調達を達成しました。
ニュースで話題となった悲しい誤嚥事故の影響を受けて、需要が減ってしまったうずら卵を救うプロジェクトです。消費者が安心できるよう 商品に工夫が施されており、味の美味しさだけでなく、摂取できる栄養などについてもうまくアピールできていました。 物販プロジェクトですが、投げ銭形式で応援ができる500円などの少額支援枠があっても良かったかなと思います。
https://camp-fire.jp/projects/797604/view?list=search_result_projects_popular
ホリエモン監修!SUITブランドの新商品研究開発費用を募集!
起業家として有名な堀江貴文さんが、エクソソーム製品の研究開発費用の調達を目指したプロジェクトです。現在販売を行なっている自社取扱いブランド【SUIT】の新たな商品として、高機能オールインワンゲルの商品販売を目指しました。リターンには、お得に商品を購入できる権利などを用意。プロジェクトは成功し、約1,000万円の資金調達を達成しました。
起業家としても芸能人としても有名な堀江貴文さんによる、大規模な物販プロジェクトです。有名人によるプロジェクトであることに関係なく、商品紹介画像や文章などがとてもわかりやすく、魅力的に作り込まれていました。 リターンが商品をお得に購入できる権利であったのも、商品を入手したい支援者にとって大きなメリットとなったと思います。
https://camp-fire.jp/projects/696360/view?list=search_result_projects_most_funded
クラウドファンディング物販は初めての商品開発・販売におすすめ(まとめ)
クラウドファンディング物販は、新商品やサービスの開発・製造・販売のための資金調達を目指すビジネスモデルです。受注生産のような形式で、商品やサービスを欲しいと思う支援者たちから、支援金かつ購入金として資金を募ります。
クラウドファンディング物販はEC販売とは違い、基本的には在庫を持ちません。目標金額を達成して初めて商品開発に取りかかるため、万が一プロジェクトが失敗した場合は、商品やサービスの開発は一旦中止となります。クラウドファンディング物販は、ローリスクで挑戦できるビジネスモデルです。プロジェクトが失敗しても得られるものはたくさんあるため、革新的な新商品やサービスを世の中に広めたいという熱い想いがある方は、ぜひクラウドファンディングへの挑戦を検討してみてくださいね。
クラウドファンディングのプロジェクトを成功に導くサポートをしております!