【企業向け】クラウドファンディングのメリット・デメリットと成功事例
2025年05月02日

一方で、クラウドファンディングには失敗や炎上のリスクがあるため、企業が挑戦する場合はメリットだけでなくデメリットも理解して、対策しておくことが大切です。今回は、企業向けにクラウドファンディングのメリット・デメリットを解説します。企業のクラウドファンディングの成功事例も紹介するので、ご参考にしてみてください。
企業がクラウドファンディングをするメリット
企業がクラウドファンディングをするメリットは、新たな資金源を確保できることです。マーケティング効果が高く、市場の調査とニーズを検証できることもメリットです。企業がクラウドファンディングをするメリットを解説します。
新たな資金源を確保できる
クラウドファンディングは、インターネットを活用した新たな資金調達方法として、注目を集めています。銀行融資や投資家からの出資といった従来の資金調達方法に加えて、不特定多数の人から少しずつ資金を集められるため、新たな資金源を確保できるのがメリットです。
また、購入型や寄付型のクラウドファンディングでは、原則として返済義務がありません。企業の財務負担を軽減できるのもメリットです。
マーケティング効果が高い
クラウドファンディングではプロジェクトを通じて、企業名やブランド、商品やサービスを広く告知できます。ストーリー性のあるプロジェクトは共感を呼び、ブランドイメージ向上に繋がるため、マーケティング効果が高いのがメリットです。
プロジェクトに共感してくれた支援者は、将来的な顧客や熱心なファンになる可能性もあります。万が一、プロジェクトが失敗に終わっても、企業のイメージや認知度が向上し、顧客やファンを獲得できたことに変わりはないため、高い期待度での再チャレンジも見込めます。プロジェクト自体の立ち上げは基本的に無料であるため、ローリスクで挑戦できる点もメリットです。
市場の調査とニーズを検証できる
クラウドファンディングは、テストマーケティング的役割も果たします。新規事業や新製品開発をプロジェクトを通じて発表し、ユーザーや支援者の反応を確認することで、市場の調査とニーズの検証ができます。プロジェクトページには、ユーザーや支援者から直接応援コメントや質問が寄せられます。
これらの意見は、企業や提供する商品・サービスに対する率直な期待や疑問など、貴重なフィードバックとなります。企業が実施する従来のアンケート調査などと比較すると、より実際的な行動に基づいたデータを得られる点もメリットです。
企業がクラウドファンディングをするデメリット
企業がクラウドファンディングをするデメリットは、失敗リスクがあることです。運営にコストがかかったり、炎上リスクがあったりすることもデメリットです。企業がクラウドファンディングをするデメリットを解説します。
失敗リスクがある
クラウドファンディングでは目標金額を達成できないと、基本的には資金調達ができません。※All-or-Nothing型の場合です。All-In方式の場合は目標金額を達成しなくても集まった資金を受け取れます。
企業がさまざまな資源を投入してクラウドファンディングに挑戦した結果、資金調達ができないと、かかったコストは損失となってしまいます。クラウドファンディングは失敗リスクがあることを踏まえて、成功を収めるためにどうすればいいか、綿密に戦略を練って準備することが大切です。
運営にコストがかかる
クラウドファンディングは無料で挑戦できますが、運営にはコストが発生します。具体的には、企画・立案費、コンテンツ制作費、広報・PR費、リターン準備・発送費などです。運用をする起案者やスタッフの人件費も、考慮しなくてはなりません。プロジェクトを立ち上げる前には運用コストを計算し、現実的な計画を立てて準備を進めましょう。
炎上リスクがある
クラウドファンディングのプロジェクトは、インターネット上で不特定多数の人の目に留まります。企業の理念やプロジェクトの内容などに問題があった場合、炎上してしまうリスクがあります。
進捗報告やリターンの発送などに不備があった場合、支援者からの批判が殺到する可能性もあります。炎上や批判の集中は、企業イメージを低下させてしまいます。
炎上を防ぐためには、倫理観の見直しや多方面への配慮を徹底することが大切です。企業内だけで判断せず、外部の機関にもチェックしてもらうなどして炎上を未然に防ぎ、支援者からの信頼を第一に、批判されないような運営を心がけましょう。
企業のクラウドファンディング成功事例
クラウドファンディングを実施する前に、企業のプロジェクトの成功事例を確認しておきましょう。類似ジャンルのプロジェクト事例を参考にすることで、成功のイメージが掴みやすくなります。企業のクラウドファンディングの成功事例を紹介します。
SAVE THE JAM 「印刷で遊ぶ。印刷と遊ぶ。」を残したい
新型コロナウイルスの影響で売上が約3分の1に減少し、存続の危機に直面した印刷会社JAMが、印刷文化の継続と発展を目指して支援を募りました。リターンには、オリジナル印刷グッズやや手作りキットなどを用意。プロジェクトは成功し、目標金額1,000万円に対して、約3,000万円を5,204人から集めました。
印刷文化の継承という明確なビジョンと、共感を呼ぶストーリーが支援者の心を動かしたと思います。プロジェクトの魅力をさらに広く伝えるために、感情に訴える動画やインフルエンサーとの連携を強化できると良いと思いました。
参照:https://camp-fire.jp/projects/261212/view?list=business_most_funded
自宅の洗濯機とシャワーを簡単アップグレード!スーパーナノバブルで節水&徹底洗浄
ナノバブル技術を活用した家庭用洗濯機およびシャワーヘッド用のアップグレード製品「バブリッシモ」の開発・販売を目的としたクラウドファンディングです。前回のクラウドファンディングで約3,900万円を集めた商品を、さらにアップデートした購入型のプロジェクトです。リターンには、支援金額に応じた商品の割引を用意。プロジェクトは成功し、目標金額10万円に対して、約4,800万円を3,632人から集めました。
明確な課題解決(洗浄力向上・節水)と技術的信頼性を上手く訴求できていて素晴らしいと思います。前回の実績の活用や、ユーザーの要望を反映した製品改良も高評価ポイントです。改善点としては、前回支援者の満足度やレビューの活用が弱いと感じました。
参照:https://camp-fire.jp/projects/634206/view?list=product_most_funded
行き場を失った100トンの子牛肉をステーキ用に加工してお届けしたい
コロナ禍で在庫過多となったオランダ産仔牛肉を活用し、食品ロス削減を目指した取り組みです。リターンには、ミシュランホテルの元総料理長監修による高級食材セットや、世界三大珍味のセットなどを用意。プロジェクトは成功し、目標金額300万円に対して、約2,400万円を3,552人の支援者から集めました。
社会課題(食品ロス)への明確な対応と、魅力的なリターン設計により多くの支援を集めた成功事例です。今後は、支援者との継続的な関係構築や、プロジェクト終了後のフォローアップ体制の強化が、さらなる信頼獲得につながると思います。
参照:https://camp-fire.jp/projects/361787/view?list=search_result_projects_most_funded
企業はクラウドファンディングを上手く活用しよう(まとめ)
企業がクラウドファンディングを検討する際、メリットと同じくらい、デメリットやリスクが気になるかと思います。企業がクラウドファンディングに挑戦する主なメリットは、返済不要な資金調達が可能で、マーケティングの費用対効果が高く、テストマーケティングを同時におこなえることです。
プロジェクトの立ち上げ自体に費用は発生しないため、比較的低いハードルで参入できます。企業がクラウドファンディングに挑戦するデメリットは、必ずしも資金調達できるとは限らず、失敗や炎上によるイメージダウンの可能性があることです。
しかし、万が一企業がクラウドファンディングに失敗したとしても、支援者に対して誠実に向き合い信頼を獲得できていれば、却って強固な顧客やファンを獲得できる見込みがあります。クラウドファンディングは再チャレンジの成功率がとても高く、失敗しても何度でも挑戦できるのが強みです。
弊社FUNDBOOST(ファンドブースト)は、クラウドファンディングに挑戦する企業を全力で応援・サポートしています。企業内のリソース不足や専門的知識の乏しさでクラウドファンディングへの挑戦を思い悩んでいる方は、まずはお気軽に弊社までご相談ください。
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