クラウドファンディングに関係する税金の種類3つ|税金控除についてや節税をする方法
2024年10月07日

今回は、クラウドファンディングに関係する税金の種類3つを紹介します。クラウドファンディングの税金控除についてや節税をする方法も解説するので、ご参考にしてみてください。
クラウドファンディングで税金はかかるの?
クラウドファンディングで税金がかかるのは、 原則として資金調達金額や利益が、一定の金額を上回る場合です。個人であれば所得税や贈与税、法人であれば法人税などが発生する可能性があります。
ただし、 クラウドファンディングの手数料やプロジェクトの必要経費などが、資金調達金額を上回ったり、税金控除の範囲内であったりする場合は、所得税や法人税は基本的に発生しません。
贈与税は、個人が個人から支援を受けた金額が年間110万円を超えた場合に発生する可能性があります。
クラウドファンディングに関係する税金の種類3つ
クラウドファンディングに関係する税金は、主に所得税、法人税、贈与税です。税金の支払い義務が生じるのはプロジェクトの立ち上げ人で、支援者は投資型で利益を得た場合を除いて、基本的に税金はかかりません。
クラウドファンディングに関係する税金の種類3つを紹介します。
所得税
所得税とは、個人の1年間の所得に対してかかる税金のことです。クラウドファンディングで調達した資金は、事業所得や雑所得とみなされ、所得税の課税対象になることがあります。プロジェクトの立ち上げ人が個人の場合は「事業所得」、個人事業主の場合は「雑所得」として計上し、確定申告をします。
個人に所得税の支払い義務が生じるのは、原則として年間20万円以上の所得があった場合です。ただし、 クラウドファンディングで得た資金や利益だけでなく、 副業などの所得もこの年間20万円には含まれます。
個人事業主に所得税の支払い義務が生じるのは、原則として年間48万円以上の利益があった場合です。個人事業主には年間48万円の基礎控除があるからです。ただし、クラウドファンディングで得た資金や利益だけでなく、個人事業として営んでいる事業の所得もこの年間48万円には含まれます。
また、個人が法人からクラウドファンディングを通じて調達をした場合、所得は「一時所得」に計上されます。一時所得には、年間50万円の基礎控除があるため、年間50万円以上の所得が発生した場合に所得税が発生する仕組みです。
個人も法人も、所得税は所得に対してかかるものです。クラウドファンディングで得た資金から、手数料やプロジェクトの実行にかかった経費などを差し引いた金額が、所得税の対象になります。
法人税
法人税とは、法人の企業活動により得られる所得に対してかかる税金のことです。法人がクラウドファンディングで得た資金や利益は、所得として法人税の対象となることがあります。
個人と同じく、クラウドファンディングで得た資金から、手数料やプロジェクトの実行にかかった経費などを差し引いた金額が、法人税の対象になります。
贈与税
贈与税とは、個人が個人から贈与を受けたときに発生する税金のことです。贈与税は、年間110万円を超える贈与を受けたときに、支払い義務が生じます。
個人がクラウドファンディングをおこない、個人の支援者から年間110万円を超える資金調達をした場合、贈与税の対象となる可能性があります。
クラウドファンディングは税金控除の対象になる?
クラウドファンディングで調達した資金によって得た利益は、所得税や法人税や贈与税の、税金控除の対象になります。
原則として、所得が税金控除額を上回る場合に、税金が発生します。
クラウドファンディングの支援者として資金を提供する場合、一般的なお買い物や寄付と同じ扱いになるため、支払ったお金を税金控除の対象にすることはできません。ただし、クラウドファンディングの立ち上げ人が自治体や認定NPO法人などであった場合、支援として支払った金額が、寄附金控除の対象となる可能性があります。
クラウドファンディングで資金調達者が節税をする方法
クラウドファンディングで資金調達者が節税をする方法には、「青色申告をして青色申告特別控除を受ける」と「必要経費をきちんと計算する」があります。まず、青色申告とは、個人事業主が利用することのできる申告・納税制度のことです。
青色申告者であれば、原則として年間65万円の青色申告特別控除を受けられます。また、所得税や法人税は、所得や事業利益に対して発生する税金です。必要経費をきちんと計算し、結果的に所得や事業利益の金額が少なくなれば、節税につながる可能性があります。
クラウドファンディングで資金提供者が節税をする方法
クラウドファンディングで資金提供者が節税をする方法には、「寄附金控除を受ける」と「源泉徴収済みの分配金を確定申告する」があります。
寄附金控除とは、国や自治体、認定NPO法人などに対して寄付をした場合に、金額に応じて所得税の負担を減らすことができる制度のことです。国や自治体、認定NPO法人のクラウドファンディングを支援する場合は、寄附金控除の対象とならないか確認してみましょう。
また、融資型などのクラウドファンディングで資金提供をおこない、分配金を受け取る場合、その利益は雑所得として計上されます。分配金の受け取り時には、源泉徴収がおこなわれているのが一般的です。源泉徴収済みの分配金の確定申告をすれば、過払い分の所得税が還付される可能性があります。
クラウドファンディングをするときは発生する税金に気をつけよう(まとめ)
クラウドファンディングを支援するのに税金は発生しませんが、プロジェクトを立ち上げる場合は、調達した資金の金額に応じて税金がかかるケースがあります。
個人は所得税、法人は法人税、個人が個人からクラウドファンディングを通じて金銭的な支援を受けた場合は、贈与税が発生する可能性があります。所得税や法人税は、必要経費や基礎控除額を差し引いた 所得に対して発生するためプロジェクトの内容によっては資金調達額が大きくても、支払い義務が生じないこともあります。
クラウドファンディングをするときは関係する税金を事前に把握し、滞納や支払い忘れがないよう気をつけましょう。
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