クラウドファンディングの病院の事例5つ!個人の病気もできる?
2025年01月05日
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医療クラウドファンディングの起案を考えるのであれば、成功事例を参考にし、適切なリターン設計や宣伝活動をおこなうことが大切です。今回は、クラウドファンディングの病院の事例5つを紹介します。医療クラウドファンディングについてや、クラウドファンディングは個人の病気に関するものでもできるのかについても解説するので、ご参考にしてみてください。
医療クラウドファンディングとは
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医療クラウドファンディングとは、インターネットを通じて医療に関するプロジェクトや活動に対して、不特定多数の人から少しずつ資金を募ることです。病院や福祉施設などがプロジェクトを立ち上げることもあれば、病気や難病を抱える個人の方やサポート団体が起案することもあります。
医療クラウドファンディングは、基本的に寄付型のプロジェクトとなります。リターン内容は起案者からのお礼や、ホームページへの名前掲載などが一般的です。医療クラウドファンディングは病院や福祉施設の資金調達手段として、特定の病気や難病のサポート手段として注目を集めています。
クラウドファンディングの病院の事例5つ
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日本の大手クラウドファンディングサービスには、医療福祉のジャンルがあります。病院が起案しているプロジェクトの数も多く、さまざまな成功事例が見受けられます。クラウドファンディングの病院の事例5つを紹介します。
日本医大ドクターカープロジェクト!命を救うため、ともに走りたい。
日本医科大学付属病院による、ドクターカーのプロジェクトです。クラウドファンディングを通じて、11年間走り続けたドクターカーをリニューアルするための資金支援を募りました。
リターンには、お礼のメッセージや新しいドクターカーの写真、ホームページの名前掲載などを用意。プロジェクトは成功し、寄付総額約2,700万円を達成しました。
参照:https://readyfor.jp/projects/nms-drcar2024
こちらのプロジェクトの良かった点は、ネクストゴールを設定する際のアイキャッチ画像で「めざせ!支援者500人」と明確に記載していたことです。ドクターカーがこれまでどれほどの人の命を助けてきたか、丁寧に説明していた点も素晴らしいといえます。改善が見込める点は、説明文をもう少し簡潔にまとめることです。
子どもが抱える悩みを受け止める街の保健室|KuKuNa開設へ
江戸川区で産科・婦人科・小児科・心療内科を経営しているまつしま病院による、街の保健室の開発プロジェクトです。クラウドファンディングを通じて、小学生~20代の若者がワンコインで手軽に利用できる、街の保健室の開発を目指しました。
リターンには、お礼のメッセージやホームページ・院内への名前掲載を用意。プロジェクトは成功し、寄付総額約1,200万円を達成しました。
参照:https://readyfor.jp/projects/matsushima-2024
こちらのプロジェクトの良かった点は、子どもや若い方を対象とした社会貢献型プロジェクトであったことです。プロジェクト名もわかりやすく、応援したいと思えるような内容となっていました。改善が見込める点は、支援金額に応じてリターンの内容を調整することです。
患者さんにより快適な入院生活を|全床電動ベッド導入へ、更なる一歩!
青森労災病院による、全床電動ベッド導入プロジェクトです。クラウドファンディングを通じて、患者さんがより快適な入院生活を送れるよう、全床電動ベッド導入の資金を募りました。
リターンには、お礼のメッセージやホームページ・院内への名前掲載を用意。プロジェクトは成功し、寄付総額約2,600万円を達成しました。
参照:https://readyfor.jp/projects/aomorirousai2024
こちらのプロジェクトの良かった点は、患者さんを対象としたプロジェクトであったことです。手動ベッドと電動ベッドの違いをわかりやすく説明し、支援するメリットをきちんと提示していました。改善が見込める点は、アイキャッチ画像にもう少し情報を盛り込むことです。
患者さんが安心して手術に臨めるように|不安軽減に向けた環境整備を!
富山大学附属病院手術室による、手術室の環境整備プロジェクトです。クラウドファンディングを通じて、患者さんが安心して手術に臨めるように、不安軽減に向けた環境整備を目指しました。
リターンには、お礼のメッセージやホームページ・院内への名前掲載、活動報告レポートなどを用意。プロジェクトは成功し、寄付総額約1,300万円を達成しました。
参照:https://readyfor.jp/projects/toyama-satakepj2024z
こちらのプロジェクトの良かった点は、説明文がわかりやすくまとめられており、実施の背景なども語られていたことです。実現したら素晴らしいなと思える内容がたくさんありました。改善が見込める点は、プロジェクト名に具体性を持たせることです。
乳がんの早期検診をもっと身近に。マンモグラフィ更新に向けてご寄付を
和歌山県済生会有田病院による、乳がんの早期発見プロジェクトです。クラウドファンディングを通じて、乳がんを早期発見するためのマンモグラフィの新しい機器導入を目指しました。
リターンには、お礼のメッセージやホームページ・院内への名前掲載を用意。プロジェクトは成功し、寄付総額約870万円を達成しました。
参照:https://readyfor.jp/projects/saiseikai-arida
こちらのプロジェクトの良かった点は、乳がんの早期発見という多くの女性を救う社会貢献型プロジェクトであったことです。プロジェクト内容が明確で、資金の使い途も詳しく記載されていました。改善が見込める点は、説明文をもう少し簡潔にわかりやすくすることです。
クラウドファンディングは個人の病気に関するものでもできる?
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クラウドファンディングは、個人の病気に関するものでもできます。ただし、プラットフォームによっては、個人の病気の治療費などを募ることを規約で禁止しているサービスもあります。
プラットフォーム名 | 個人の病気に関するプロジェクトの立ち上げ可否 |
CAMPFIRE | ◯ (※独自の審査あり) |
Makuake | × |
Readyfor | △ |
日本の大手クラウドファンディングプラットフォームであるCAMPFIREでは、独自の審査がありますが、規約的に個人の病気に関するプロジェクトを立ち上げることは禁止されていません。
Makuakeは新たな商品やサービスの開発販売に特化しているため原則として禁止、Readyforは規約に禁止の記載はありませんが、個人の病気に関するプロジェクトは見受けられませんでした。
プラットフォームの規約を違反すると審査に通らなかったり、ユーザー資格を剥奪されたり、法的な責任を負う必要が生じたりするリスクがあるため要注意です。また、プラットフォームの規約に違反していなくても、個人の病気の治療費を募る行為が批判されることもあります。
個人の病気に関するクラウドファンディングを立ち上げる場合は、情報開示や資金の使い途の説明などに気を配り、トラブルに発展しないよう気をつけましょう。
個人の病気に関するクラウドファンディングの事例
個人の病気に関するクラウドファンディングを起案するときは、プロジェクト内容の表現や調達資金の使い途に気を配る必要があります。成功事例を参考にして、法律などに配慮しながら、適切なプロジェクトを立ち上げましょう。個人の病気に関するクラウドファンディングの事例を紹介します。
再発小児がんに打ち勝つチャンスを!海外治療でちーちゃんの未来を繋げたい!
再発小児がんと闘病している9歳の女の子の、海外治療支援プロジェクトです。国内に確立した治療方法はなく、海外治療は保険適用外のため高額で資金を用意するのが難しいことから、支援を募られていました。
プロジェクトは成功し、寄付総額約4,000万円を達成。詳細な資金の使い途や治療スケジュールを公開し、活動報告をおこなっています。
参照:https://for-good.net/project/1000420
こちらのプロジェクトの良かった点は、ご本人の写真やプロフィールをたくさん掲載し、多くの人からの応援を得られるよう工夫していたことです。病気や資金の使い途についての説明も詳しく書いてあり、支援者が安心して支援できるようになっていました。改善が見込める点は、支援金額に応じてリターンの内容を変えることです。
難治性骨肉腫の弟に末永い幸せを!免疫療法で未来を掴む!
難治性骨肉腫と闘病している男性の、治療支援プロジェクトです。保険適用外の新たな治療に取り組んでいくために、支援を募られていました。プロジェクトは成功し、寄付総額約210万円を達成。詳細な資金の使い途や治療内容を公開し、活動報告をおこなっています。
参照:https://for-good.net/project/1000847
こちらのプロジェクトの良かった点は、ご本人が病気になった経緯などが詳しく書かれていたことです。これまでにおこなった治療についても記載されており、なぜ新たな治療方法が必要なのかが理解できる内容になっていました。改善が見込める点は、病状にもよりますが、ご本人によるメッセージなどの文章を掲載することです。
完治不能な腹膜播種。その中でも稀な肉腫を治したい!難病に未来を!
希少がんの子宮肉腫、腹膜播種と闘病している女性の、治療支援プロジェクトです。保険適用外の免疫療法などに取り組んでいくために、支援を募られていました。プロジェクトは成功し、寄付総額約97万円を達成。詳細な資金の使い途を公開し、活動報告をおこなっています。
参照:https://for-good.net/project/1001139
こちらのプロジェクトの良かった点は、リターンにお礼のメッセージだけでなく、 何でも相談などを設けていたことです。人生経験豊かなご本人によるユニークなリターンは、とても魅力的でした。改善が見込める点は、アイキャッチ画像にデザイン性をもたせて工夫することです。
病院もクラウドファンディングを活用する時代(まとめ)
近年は、クラウドファンディングを活用して資金調達をする病院が増えてきました。クラウドファンディングであれば全国各地の人に情報発信ができ、共感・応援してくれる不特定多数の人から、少しずつ資金を調達できます。
医療クラウドファンディングは病院や福祉施設だけでなく、個人や団体も挑戦できます。病気や難病の治療費を募ったり、サポートを依頼したりする場合は、情報の扱い方に気をつけて資金の使い途の透明性を保つことが大切です。
医療クラウドファンディングはセンシティブなジャンルであることから、批判されやすい傾向にもあります。専門家のサポートを受けながら、トラブルなく取り組めるよう気をつけましょう。
クラウドファンディングのプロジェクトを成功に導くサポートをしております!